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2019年6月26日 (水)

夢から覚めない悪夢 ~遭遇~

洞窟を出たは良いが、どこに向かえば良いのか?記憶をなくし、ここがどこなのかすらも分からない男は路頭に迷っていた。

 

 

Img_0017

 

「それにしても、ここは一体どこなんだ?」

 

何度も同じ事を考えては、ぐるぐると考えがまとまらない。

 

自分の体が機械になっていた事も驚いたが、食欲すら起きないと知って、更に驚いていた。

 

自分以外、周りには生命の反応はない。男の脳は小さなスパコンと繋がっていて、リアルタイムに周囲の状況を察知出来る。
便利と言えばそれまでだが。これが24時間続くのは常人には耐えられないばかりが、発狂してしまうのではないだろうか?

 

色々なデータが頭に流れて来るのだ。それも24時間、365日である。

 

時間にしてどれぐらいが過ぎただろう。
空を見上げると、太陽がちょうど真上にあった。地球の標準時間だと12時辺りだろうか?

 

「色々考えるのは後回しだな。兎に角、周囲を観察してみるか」

 

そう言うと男は岩から降りて、宛てもない方向に歩き出そうとする。

 

「カサ・・・カサカサ・・・」

 

小さい音がゆっくりとこっちに向かって来ていた。そして、それは突然現れた。

 

「うお!いきなりなんだ?気配もなく忍び寄って来やがった!」

 

それは明らかに男を敵と見做していた。いや、獲物として見ていたのかも知れない。気配を殺し、静かに忍び寄って来るのはまず友好的ではないだろう。

Img_0021

「透明な・・・クモ?」

 

記憶がないのに、なぜ名前が出て来たのか?
それは先程のスパコンの仕業だった。
「お?名前は何々?ヒュージースパイダーだって?って、いきなり名前出て来るのか?」
男は軽い驚きと共に自分が益々、機械であると実感したのだった。

 

「ちっ!コイツ、俺を食うつもりか?黙ってやられるかよ!」
Img_0020

 

言うな否や、刀を抜刀する構えになる。だが、ここでとんでもない事が起きた。

 

「む?刀が抜けない!どうなってるんだ?」
その瞬間、頭の中に誰かの声がした。
「ユーはまだ未熟アルネ!刀は抜けないアル!」
いきなりの事でかなり驚く。
「な、なに?俺が未熟??レベル上げしろってか?」
頭に響いた声に反論するが、答えは返ってこなかった。兎に角、これでは戦いようがないのは事実だった。

 

今扱える武器は苦無だけらしい。男はその苦無を握りしめ、敵と見做したクモに戦いを挑むのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後、男が目覚めた洞窟に1人の男が潜入していた。
「オタコン、今到着した。待たせたな」
Img_0032

 

「スネーク遅かったね。目標は既に動いてる。彼に急いで接触してくれ。」
黒いバトルドレスに身を包んだ男は静かに、そして無駄のない動きをしていた。
「全く・・・。人体実験を行ったらしいだと?しかも、訳分からん場所でやるか?逝かれてるな、奴ら」
小型の骨伝導マイクに文句を言いながらも、記憶をなくした男を追って行く。

 

物語は静かに、そしてゆっくりと動き出していた。得体の知れない何かもまた、確実に男に忍び寄っていた。

 

 

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